中核地域生活支援センターで就労支援ワーカーをされている方の講義をうけてきました。
先日の記事同様、レポートとして残したいと思います。
「障害があっても働ける」

就労に向けた支援の流れ
1.本人の希望を明確にし、就労に向けた動機づくり
就労のイメージを伝える・障害のある人の所得保障が十分に確立されていない中では、「生活が安定していること」は本人、家族にとっても重要なこと。
その中、就労をめざすことに不安を感じたり、失敗を怖れたり、失敗から自信をなくす気持ちも当然ある。
・就労をめぐるプラスのイメージをどのように伝えていくかも課題。
不安を取り除く支援を行う・「やってみたい」と本人が思うことを積極的に支援し、徐々に力をつけていくことを支えていく。
・家族からの理解と応援が得られることは本人の気持ちにとっても大きな励ましとなる。
一歩ふみだすことを支援する・本人の「やりたいこと」と「できること」の間に開きがあっても、一歩ふみだすことを大切に。
・さまざまな経験を通して徐々にすすんでいく中で、客観的に自己を評価できるように支援することが大切。
→やれるところから無理なくできたらよい。
当事者に学ぶ・当事者の話を通じて「働く喜び」「やればできる」ということを実感し、就労の意欲を高められる。
2.就労に向けた支援プログラム
一人ひとり個別に目標を設定・個別に目標(短期・長期)を立てて作成する必要がある。
・期間を設定してなるべく有期限のプログラムにしても更新できるようにする。
期間は目安で、状況に応じて弾力的に考えていく。
・計画は定期的に本人と一緒に見直す。
→本人が計画を意識できるように。
具体的な作業からポイントを探る・体験を通して、本人にとって何が難しくつまずくことなのかの課題ががわかりやすい。
共同作業、単独作業それぞれのメリット・共同作業 役割分担と協調性やコミュニケーションを学ぶ機会になる。
・単独作業 個別の達成度を把握する機会になる。
普段と違う環境で評価・普段と違う環境で実習をすると、それまで見えなかったことが見えたり、別の視点で評価が得られるなど非常に有効な機会となる。
獲得したスキルを明文化・就職する上で必要なスキルを高めることが自信につながる。
・獲得したスキルを客観的に企業に対して説明できるような形にすることが大切。
3.企業に対して障害者雇用の仕事づくり、職務分析を提案する
求人条件だけで判断してしまわない・条件を見直してもらうことで雇用の途を開く可能性もある。
企業に対して具体的な提案・養護学校や障害者就労支援センターでは「職務分析」という手段を用いて企業に対して提案を行う。
企業などの仕事は、効率よくできる業務分担がなされているが、その業務を細かく分析し、複数の人が行っている同じような仕事を改めてくくり直すことで、ある程度のボリュームの業務を作り出すことが可能なことに着目した手法。
「どうすればいいか」から考える・障害のある人にはできない内容の仕事でも、仕事ができる方法を提案していくことも必要。
・「どうすればできるか」を考えることが重要。
企業ニーズを正確に把握・障害者の雇用に理解を求めていくと同時に、企業ニーズを正確に捉えることが重要。
4.職場定着を図るための支援
本人の不安と職場の不安を支える・就職直後は職場を訪問したて様子をうかがったり、本人に帰りに立ち寄ってもらったりして話を聞くなど、密な関係調整が必要。
わからないことを質問できる環境を本人と職場の双方に作っていく支援も必要。
ジョブコーチが行っている支援・ジョブコーチは、就職直後、配属されている部署に本人と付き添い、業務のすすめ方の工夫を提案することで、配属されている部署に本人が溶け込めることを支援している。
・本人には作業の手順、注意点などをわかりやすく伝える。
職場の人には教え方を知ってもらう。
定着後も調整は必要・本人がモチベーションを維持し、働き続けられるような目標設定を職場と調整していく。
本人や職場がいつでも相談できるようにする・定着支援に欠かせないのは本人や職場がいつでも相談できるようにしておくこと。
5.福祉施設、作業所における利用者の就労移行
就労希望者の掘り起こしや離職の際の受け入れが期待される・障害者就労支援をめぐる機関からは、下記の役割が期待されている。 就労希望者の掘り起こしであり、職業準備を目的とした実習の場とし ての活用。
専門性を生かした、就職後の生活支援と離職後の受け入れ。
就労できるかの評価に他機関を活用・就労支援機関などの第三者に職業能力の評価を依頼し、支援内容の組み立てを相談することも必要。
多様な地域の働き場と工賃水準の向上・地域の特性を活かしたコミュニティビジネスなども活用しながら、多様な事業の展開の可能性による地域の働き場の創設が期待される。

障害の特性に応じた就労支援
1.重度の方の就労支援
就労環境を整えることが必要・就業に伴う体力の消耗や体調の変化に対応できる就労環境も必要。
IT機器の発達が在宅雇用の可能性を高める・IT機器の発達が在宅雇用の可能性を飛躍的に高めており、通勤が困難な方でも就労の実現が可能な状況を生み出している。
事業所の業務を再編成し、在宅雇用を生み出す・企業の事業所で行われている業務のうち、在宅でできる仕事を再編成する。
事業所においても就労の可能性は拓き得る・事業所においても工程を細分化することによって、重度の方であってもこなすことのできる仕事を作り出すことが可能。
身近に多様な働き場を作る・身近な働き場で自己表現のできる多様な働き場を選択できるようになることが求められている。
2.発達障害のある方の就労支援
失った自信を回復するプログラムを提供する・自己理解をはじめとする障害そのものへのアプローチとともに、それまで経験してきたことに伴って失った自信を回復するアプローチが不可欠。
・成功経験を積み重ねることを意図したプログラムを作ることが大切。
業務上の知的障害者の判定を活用する・障害者職業センターでは、障害者雇用促進法に基づき「職業上の知的障害者」の判定を行っており障害者雇用率に算定してもらうことができる場合もある。
3.精神障害のある方の就労支援
自信回復できるプログラムが必要・発達障害同様
うつ病に伴う復職支援は本人、企業、医師の共通理解が必要・多くの事業所でうつ病を罹患した社員の割合が高くなっており、円滑な復職支援も課題となっている。
・復職支援では、本人、企業、医師が情報を共有して目標をたて、取り組む。
SST(社会生活技能訓練)などを通じて対人関係の力を高める・SSTの特徴は、自己理解と自己管理技能、問題解決能力をロールプレイで学び、問題志向ではなく希望志向により対人関係の中での力を高める点にある。
・SSTは、精神障害者のリハビリに有効な援助技術(精神科の認知行動療法の一つ)
障害への理解を働きかける・精神障害に対する理解を企業に働きかける。
自己理解を高める支援を大切にする・本人と共に支援計画を立てて本人が自分なりに立てた目標として理解することが重要。
・定期的に自己評価の機会を設け、就労後に向けた自己理解を高める支援が求められる。
上記はいただいた資料から抜粋しました。
こう書いてみると、よい復習になります。
講師の方の印象的な言葉は「環境の整備」と「障害への理解」「キーパーソンの存在」でした。
障害のある方が就労するにあたり、問題、課題はありますが、クリアする方法を前向きに考えていくことの大切さがよくわかりました。
たくさんの就労希望者が楽しみながら仕事できるように、たくさんの方の理解が得られたらいいなぁと思います。
また、自分たちにできる事には、積極的に取り組んでいきたいと思います。